家族や知り合いにダイエットについて説明をして結局誰もやらなかったという経験と
自分でビジネスをはじめようと思い、色々調べた結果分かったことがある。
世の中の人のほとんどは「一生使える知識、理屈」よりも「今結果だけ欲しい」
というとだ。
それがただの一時しのぎであったとしても納得して人の話を聞くしお金を払う。
以前ダイエットとビジネスについてこんな記事を書いた
「話を聞いてほしければまず感情を動かす」
という内容だ。
ただこの時はまだ結果だけ欲しがっているということに気づいていなかった。
今回は感情が動いて欲しいと思う「モノ」について考えてみた。
理屈っぽい私はまたしても間違えていた。
なお、この記事はビジネス書を読みこんだ考察ではなく、これまでの体験から感じたことである。
人は魚の釣り方より魚を欲しがる
自己啓発や子どもへの教育について考えたとき
あらゆる本にはこう書かれている。
「魚を与えるのではなく、魚の釣り方を教えよ」
人に魚を与えれば一日で食べてしまうが、釣り方を教えれば一生食べていける。
という考え方だ。
だが実際の世の中は違った。
さっさと結果だけ欲しい
釣り方とか興味無いし、知りたくもない
とにかく魚をくれ。
言い換えれば
身体のしくみとか興味無いし
とにかく痩せたい。
世の中のほとんどの人はそういう思考だった。
当たり前のことだ。
釣り方を知らなくてもスーパーに行って魚を買えば良い。
決して間違っていない。
他人のできないことをできる人が行い、その対価としてお金を払う。
それがビジネスだ。
「釣り方は興味無いし、金払うから魚をくれよ」
世の中の商売のほとんどがこのパターンだ。
こんな当たり前のことを自分が教える側、売る側になった途端に忘れてしまっていた。
自分の成功体験
「楽痩せ情報は無価値なもの」
という事実はもはや改めて言う程のこともないほど知れ渡っている。
ダイエットを始める前の私もそれくらいは知っていて
最初こそいきなり何も考えずジョギングから入ってしまったが、この方法が本当に正しいのかと疑問を持ち効率を求め始めた。
理屈から入ったからこそ成功したダイエット
効率を求めていった結果として、理屈を知ることが一番の近道であると分かった。
つまり、魚の釣り方を覚えたのだ。
正しい方法を覚えてからは結果までの継続は全く苦ではなかったし簡単だった。
理屈を知ったらあとはその通りに動くだけだったからだ。
特にダイエットなんかは自分との戦いで、相手がいるものではない。
運などにも全く左右されない。
皆がそうであると勘違い
理屈から入りダイエットを成功させた当時の私はこう思った。
体の仕組みを理解すれば、誰でも簡単に痩せられるじゃん。
人にダイエットを教える時はまず知識からだ!
ということでまずは痩せたいという家族に、体の仕組みを理解してもらおうと思った。
その結果、興味を持って聞いてくれる人は1人もいなかった。
「なんだそんなことか、簡単じゃん」と思ってくれるような伝え方を試みたが
結局は結果だけ欲しいということに気づいたのは後になってからだった。
ビジネスに応用
釣り方ではなく魚を売るビジネスをすれば良い。
結果を売る、もしくは結果が出そうなものを売る。
それが今社会に出回っている商品やサービスであるという気づきを得た。
魚の釣り方より魚を売る
何度もお伝えしているが、「魚の釣り方ではなく、魚を売る」
今自分ができることの中で副業を考えた時に、ついつい「釣り方」を伝えるビジネスを考えてしまっていたが
「魚」を売る方向でもう一度考え直すことにした。
一つの分野に詳しくなると、ついつい本質を教えたくなる。
だからテレビや雑誌などで、誤解を招きかねない浅すぎる知識が広まるのが許せないと感じる。
ダイエットの場合その辺りに闇を感じることがある。
謎のダイエット器具
「結果だけほしいからなるべく簡単に手に入れたい」
そういった人達の隙を見事に突いていると思うダイエット市場。
「※必ずしも効果が現れるものではありません」
「※ダイエットは食事、運動、睡眠が大切です」
この2つは多分どのダイエット器具にも小さく書いてある。
人を騙しているようにすら思える商品が度々注目を集める。
ダイエットサプリといい、ダイエット器具といい
この市場はとても深い闇を感じる。
実際「本当に痩せられたら売れなくなるから、効果のあるものなんて無い」という人もいるくらいだ。
ダイエットの市場に限らずだが
「これさえ使えばOKです」と言っているわけではないのに、そう感じさせるデザインや売り方は凄いと思う。
そして本質は全く伝えない、伝えたところで聞き手は興味無いから伝わらない。
ダイエット市場はずっと闇を抱え続けることだろう。
今日も無知は搾取され続ける。
資本主義とはそういうものなのだと改めて感じた。
まとめ
- ビジネスでは魚の釣り方ではなく魚を与える
- 本質を求める人は少ない
- 自分でビジネスを始める時も忘れない
- 資本主義の闇を改めて認識
ビジネスとは顧客に価値を提供するものであり、決して人を騙しているわけではないが
人々が求めるものをそのまま売る姿は、時に騙しているかのように見えることがある。
それでもビジネスを始めようと思ったら、「魚の釣り方」よりも「魚」を売る方が良さそうだ。