事故にあった人にも家族がいるし、心にくるものがある。
職場で事故がありました。
新しく導入した機械のセンサーがうまく機能せずに動き続けたのが問題でした。
その人は日曜日に1人で作業をしていて事故にあったようです。
何とか抜け出せたから良かったものの
1人作業の危険性とこれからについて考える機会になりました。
今朝出勤すると何やら重い雰囲気。
どうやら他の部署で事故があったらしい。日曜日に1人で作業してて、鉄骨と重量物に体を挟まれ肋骨が1本折れたうえに肺を傷付けたとのこと。現在入院中。じゃあ2人作業ならどうかと言われると2人作業も事故が多い。
工場は常に危険と隣合わせにある。
きをつけよう。— チョル@工場勤9年目ブロガー (@chol_chol_) April 12, 2021
会社では休日に1人で出勤して作業するのはNGということになりました。
でも2人で作業すれば安全かというと、決してそうではないということもお伝えしたい。
一人作業の事故原因
新規導入した機械の誤作動
今回は全く新しい機械を導入したわけではありませんでした。
作業効率をあげるため、以前から使っていたものと同じ機械を新しく増設することになりました。
責任者立ち会いのもと動作確認も終わり数日は作業できています。
しかし今回の事故で、ある一定の条件でセンサーが反応せずに動き続けてしまうことが判明。
分かった時にはもう遅かったのです。
作業者は重量物と壁側の鉄骨に挟まれて強く圧迫されてしまいました。
センサーに依存した作業
作業者は以前から稼働している同じ機械の仕様を熟知していました。
良くなかったのは作業時間を少しでも短縮しようと、わざとセンサーを反応させ強制的に一時停止させて作業を行っていたことです。
作業が終わるとセンサーの範囲から出て、再び機械が動き出す。
今回は新しく導入した機械のプログラムミスで、センサーの範囲に人が入っているにもかかわらず一定の条件で動き出してしまいました。
そもそもセンサー有りきで作業はせず
制御盤で一時停止ボタンを押して作業をしていればこのような事故にはなりませんでした。
センサーは万が一のセーフティシステムであって
通常作業で使うものでは無い。
一時停止ボタンを必ず押す
機械は「止まれ!」と言っても止まらない。当たり前の話です。
機械を止めるには停止ボタン(一時停止ボタン)を押すか、電源を切るしか無い。
必ず作業前に止めておく必要があります。
なぜなら、作業している場所と制御盤が離れている事が多いため
一人で作業をしていて身体が挟まったとしても停止ボタンを押すことができません。
現在の事故現場とケガ人の状態
死亡事故では無かったものの
肋骨骨折と折れた骨が肺を圧迫し肺に血が溜まってしまったらしいです。
現場検証とプログラムの修正
事故の翌日
事故現場では、なぜセンサーが機能していなかったのかを調べました。
通常通りに機械を使うとセンサーは機能していましたが一定の条件下では機能しないことが分かりました。
プログラムを修正して今は事故が起きた条件下でもセンサーが機能するようになったようです。
でもそもそもセンサー依存の作業をすること自体が間違っています。
ケガ人の状態
現在は入院中で話せる状態なようです。
とはいえ、肺に溜まった血を抜いたり傷ついた肺の修復、肋骨がくっつくまでにはかなりの時間がかかります。
治ったとしても無理できない状態が続きます。
ケガをして痛い思いをするのは自分です。
品物がダメになったとしても自分の身体を優先すべきでした。
私も過去に事故により足の指を骨折しました。
たかが指先が折れただけでもかなり生活にハンデを背負うことになります。
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世の中に絶対は無いとしても事故だけは絶対に避けたいところです。
一人作業の事故と危険性
平日たまたま数分の間だけ一人で作業してて事故にあった場合は
その内やってくる誰かに発見してもらって助かる可能性があります。
本当に怖いのは休日出勤で一人作業をしている時の事故です。
叫んでも誰もいません。
連絡ができる状態でも現場に着くまでに時間がかかります。
今回の事故は日曜日に起こりました。
最悪の場合、翌日の月曜日の朝に皆が出勤してくるまで気付かれないという可能性もあったのです。
二人作業の事故と危険性
では二人作業ならば大丈夫か
と言われたら大丈夫とは言い切れません。
むしろ二人作業だからこそ起きる事故もあります。
メンテナンスのため、機械の中で作業をしている所
メンテナンス中と知らずに機械を動かし大ケガ、又は最悪の状況になります。
事故を防ぐために
制御盤や現場の見えやすい所に「メンテナンス中」等の表示物をつけたり
制御盤のカギを抜いて作業者が身に付ける等の対策ができます。
しかし実際は面倒くさがったり、「まあ大丈夫だろう」という
安易な気持ちから重大な事故になっているし、毎年必ず似たようなことで各地で事故が起きています。
まとめ
- 休日の一人作業はしない
- センサー依存の作業はしない
- 停止ボタンを押してから作業する
- 二人作業の危険もある
事故が起こる度、気は引き締まります。
怖い物で人はだんだんその気持ちを忘れて慣れてしまうものです。
常に危険と隣り合わせであることを忘れず
また忘れてもパッと見で警戒すべき表示やルールを設定し守るようにしましょう。