体形についての価値観を調べていたら新しい言葉を発見しました。
「ボディポジティブ」という言葉です。
意味やとらえ方は人それぞれ多少のずれはありますが、私はざっくりと 「在るがままの自分を好きになって自信を持つ」 という認識を持っています。 日本ではまだ浸透していませんが、海外の特にZ世代と呼ばれる若い人達の間では常識のような感覚になっているようです。
とても素晴らしい価値観だと思いましたが、世の中では否定的な意見、懐疑的な意見もあります。
全てを見たうえで、私の個人的な結論ですが
ボディポジティブには賛成派
とはいえ何事もバランス
どっちかといえば「賛成派」だけど 「盲目的になるのは良くないよね。考え方にはバランスが要るよね。」 という立場です。
インターネットで自分の考えを主張する時はYesかNoのどちらかに振り切って発言した方が盛り上がるし、実際になぜだかネット民はどっちかに決めさせたがります。
でも嘘偽りなく思いを伝えようと思うと、どうしてもこういったどっちつかずのような表現になってしまいますね。
なんだよ面白くねぇな、と思った人は戻るボタン押しちゃってください。
ボディポジティブという価値観。
普段ダイエットの記事とか書いてるけど、本当に良い考えだと思う。
私が3年前にボディポジティブなんて言葉を知ったら今でも太っている自信がある。
痩せて得られたものは結局自信だけだから、痩せなくても最初から自信ある人は強い。
なお、健康とは別の問題— チョル@本業・副業両方楽しいサラリーマン (@chol_chol_) December 15, 2021
このツイートをしてから色々調べはじめました。
3年前であれば痩せなかったかもしれない。
でも本音を言えば、今はもうあの姿に戻りたくない。
ボディポジティブな人
肌の色が白だろうと黒だろうと黄だろうと関係ない。
太っていようとガリガリだろうと顔がデカかろうと、あなたはそのままで十分魅力があるんだから自分のことを好きになって良いんだよ。自分を愛してあげてね。 というのがボディポジティブに生きる人の意見です。
ちなみに私は顔がデカいことをよくいじられてました。
確かに悩み続けるよりも前に進めそうですし、体形に悩んでいる人にとってはとても救われる言葉のように思います。
よく誤解されますが、決して自虐で笑いを取りに行ったりするようなことではありません。
ボディポジティブな人は「今の私には魅力がある」という感覚なので、もはや自虐ネタをするような材料は一切無くなるのです。
私が思うボディポジティブのメリット
上でもお伝えしましたが、ボディポジティブについて私はどちらかと言うと好きな価値観なので、なぜ好きなのか理由を2つ挙げます。
- 成長期、未成年のダイエットが無くなる
- 自信がついて行動的になる
成長期、未成年のダイエットが無くなる
ボディポジティブという価値観が世の中に浸透すれば、成長期の大事な時期に無理にダイエットをしようなんて思う人が減ってくれるのではないかと思っています。
筋トレを趣味にすると、栄養学や解剖生理学、そのほか体の仕組みについて必ず勉強することになります。
そして世の中に出回る間違った過度なダイエット情報に警鐘を鳴らしたくなるのですが、みんな早く簡単に結果が欲しいからほどんどの人は聞く耳を持ちません。
成長期の大事な時期に過度なダイエットをするということは、今後の人生に大きなリスクを与える危険性があります。
多感な時期の悩みがどれだけツラいのか、私も顔がデカいことでイジられ続けていたので気持ちは分かるのですが 成長期にダイエットを行うことは否定派です。
未成年の内にダイエットしようなんて思わなくても良くなる世の中になってほしいと思います。
自信がついて行動的になる
「本当はやりたいことがあるのに容姿が気になってできない」 「私なんて・・・」 と、諦めてしまっていた人も過去にたくさんいたはずです。
自分を好きになるということは自信につながります。
自信がついて行動的な人になって、どんどん結果を出せる人が増えていったら良いなぁと思います。
ボディポジティブに否定的、懐疑的な意見
価値観というものは、感じ方は人それぞれであり やはり1つの物事を正義ととらえる人がいれば、反対に悪ととらえる人もいます。
ただ、そういう意見はとても参考になります。 賛成反対の両方の意見を聞くことで、盲目的にならず良い距離感で物事を考えられるようになるからです。
ポジティブ信者にはなれない
「何でもかんでも前向きに考えるなんて疲れるんだ」 「前向きに考えろって強制されているようで嫌だ」 こういう意見があります。
これ、昔の私でした。
今ではすっかりポジティブ思考ですが、中学生くらいの頃の私はポジティブ信者をウザいと思っていました。
具体的な名前を出すとしたら、松岡修造タイプは大っ嫌いでした。
「皆がそんな熱い人間じゃないんだ。放っておいてくれ」 そんな風に思っていました。
「ただの甘えだろ」という声
「デブは甘え」という呪いのような言葉をかけるひともいます。
こういう方の意見としては 「痩せられない言い訳のためにボディポジティブって言葉を都合よく使ってるだけでしょ?」 「結局は言い訳して自分に甘いだけじゃないか」 というものです。
私としては、「本当に悩んでいる人もいる中でこれ以上追いつめるようなこと言って何になるんだ」と思うのですが 他人を攻撃したがる人っていうのはどこにでもいますね。
全員ではないと思いますが、太っている人達は人生において体形よりも優先すべきものがあるだと思います。
私が太り出した時は着々と出てくる腹のことよりも、「美味しい物を食べて幸せな気分で寝る」というのを楽しみにしていました。
私が「在るがまま」ではいけないと思う人
「在るがままで良いんですよ」と言われてともて安心すると思います。 ですが 「いや、さすがにそれは安心している場合じゃないでしょ」と言いたくなる人もいます。
疾患を持つ人
世の中には「楽しく過ごして早死にしたい」と思っている人もいるので大きなお世話なのは重々承知しております。
でも 医者から「そんな生活続けてたら長くないですよ」 と、実際にはこんなストレートな言い方はしないかもしれませんが、そう言われているにも関わらず何も変えようとせずに「私はボディポジティブなんだ」というのは違うと思います。
家族がこんなこと言おうものなら私はとても寂しい気持ちになります。
自分の体を大事にしないことと、ボディポジティブを一緒にするのは良くないと思います。
ボディ・ニュートラル
ボディポジティブについて更に調べていると、もう既に派生した言葉が生まれていました。
それが「ボディ・ニュートラル」です。
ざっくり私が感じ取った意味ですが
「容姿に良いも悪いもない、ポジティブだのネガティブだの関係ない」
「好きになるとか嫌いとかいちいち決めない、本当の意味でただ在るがまま」
「私は今ここに存在している、それ以上でも以下でもない」 そんな感じでしょうか? 間違っていたらすみません。
こっちの価値観の方が敵を作らないかもしれませんが、私はボディポジティブな方が好きです。
私の容姿について
「偉そうに語っているけど本当に悩んでいる人の気持ちがわかるのかよ」 と思われていそうなので ここで私について少し語らせていただきます。
顔がデカい
顔がデカいことを小学生の頃から20代までずっとイジられ続けていました。
最近では付き合う人の質が上がってきたので、そんなこと指摘してくる人はいませんが 正直今でもコンプレックスとして持っています。
体形の場合、誤解を生む表現かもしれませんが極端な話、ガリガリなら食えば良いし太っているなら痩せれば良いし変えることが可能です。
でも骨格は変えようがありません。
大人になるにつれて心も強くなっていったので、自虐ネタにするようなこともありました。
でもやっぱり自虐ネタって笑っていいのか分からない雰囲気を作ることもあって、笑ってくれればまだ救いで、笑ってもらえなかったら本当に虚しい気持ちになります。
ストレスで太る
社会人1年目のストレスは想像をはるかに超えていて、酒に逃げるようになっていました。
その結果、1年でデカい顔は更に浮腫んで腹も出てきていました。
ストレスって本当に恐ろしいですね。
腹が出てきたことでコンプレックスが1つ増えました。
理想の体を求めて
妻の妊娠をきっかけに、自分を変える決意をしました。
「今から父親になろうっていうのに、こんな弱い父親じゃ頼りないよな」 という気持ちになったからです。
ダイエットに成功して出てきた腹を引っ込めました。
「顔がデカいなら体を大きくすれば良いんだ」ということに気付き、ダイエットの過程でハマった筋トレを本格的に始めて、筋肥大のために日々ウェイトトレーニングをするようになりました。
意外と難しいボディポジティブ
ここまでで気付いたのですが 今でも私の中ではボディポジティブな考え方にはなれていないですね。
自分の容姿にポジティブな気持ちになれず、「在るがままでは嫌だ」と感じていたからこそダイエットしたり筋トレしたり行動に移したのでしょう。
行動する理由
私はコンプレックスを無くしたいと気持ちから行動しましたが ボディポジティブでも自分の体のために行動して変えていこうという気持ちはあって良いと思います。
実際にボディポジティブだと公言しているプラスサイズのインフルエンサーも自分が筋トレしている様子をアップロードしています。
それにそもそも「運動=痩せるための行動」というわけではありません。
健康、自分を表現する方法、ストレス解消、等 運動する理由は様々です。
全てはバランス
ボディポジティブという価値観を持つことで人生が変わる人もいます。
救われる人もいます。
でも人は楽をしたがる生き物ですから、自分を大切にせず都合の良い言い訳に使う人が現れる可能性があるのも事実です。
私自信はボディポジティブな感覚にはなれていませんが、ボディポジティブという価値観には賛成です。
私はこの世に生まれた以上は自分を高めていきたいと思うようになったので ボディポジティブという言葉は、自分を向上させるための表現として使いたいと思います。
全てはバランスです。
肯定的な意見と否定的な意見の両方を見た上で自分の意見を持ち、良い距離感で付き合っていけたら一番良いと思います。